歴史と情緒を感じる!旅行に行きたくなる「日本のお城」10選|ARC Travel-Style

歴史と情緒を感じる!旅行に行きたくなる「日本のお城」10選

2022年12月20日

歴史と情緒を感じる!旅行に行きたくなる「日本のお城」10選
日本の歴史を感じられる観光地でもあるお城。大河ドラマや「日本100名城」の選定効果もあり、近年大きな盛り上がりを見せているお城ブーム。お城というと立派な天守が主役というイメージがありますが、天守を囲むお堀、石垣、庭園などは、お城や築城者ごとの特徴があり、見どころ満載。そんな話題の「日本の城」でぜひ訪れてほしい10選を歴史好きな旅行会社スタッフがピックアップしました!次の旅で訪れる、観光地の候補としてぜひ参考にしてください♪

名古屋城/愛知県

名古屋城/愛知県

1610年(慶長15年)、関ケ原の戦いに勝利した徳川家康が大阪の豊臣方への備えとして築城を開始しました。築城を命じられたのは天下普請(てんかぶしん)と呼ばれる、加藤清正、福島正則など、豊臣家に従ってきた西国大名20家です。1945年に戦災で天守や本丸御殿など主要な建造物が焼失しましたが、1959年に大天守・小天守・正門(榎多門)が鉄筋コンクリート造で再建されました。また、本丸御殿の美術工芸品や戦前の写真、実測図なども残されていたため、匠の技により2018年にかつての絢爛豪華な姿に復元されました。「表書院」の華麗な襖絵、「対面所」の狩野派の風俗画、将軍家光の宿泊のために建造された最も格式の高い「上洛殿」の空間美や彫刻欄間など、素晴らしい芸術や装飾を鑑賞できます。城郭として国宝第一号に指定されるなど、近世城郭の完成形といえる文化的にも非常に価値の高い名古屋城をぜひご堪能ください。

 

 

竹田城/兵庫県

竹田城/兵庫県

古城山山頂353mにある山城で、山全体が虎が伏せているように見えることから、別名「虎臥城(とらふすじょう)」とも呼ばれています。1441年(嘉吉1年)に但馬の守護大名山名宗全が築き、家臣の太田垣光景を城主にしたと伝えられています。1585年(天正13年)の配置換えで豊臣秀吉に代わり赤松広秀が入城し15年間城主を務め、見事な石垣の要塞を完成させました。しかし広秀は関ケ原の戦いで西軍に属した為、後に徳川家康から切腹を命じられ、城も廃城になりました。天守台・本丸を中心に三方に向けて配置した曲輪や東西南北に広がる縄張りは、完存する石垣遺構としては全国屈指の規模で、国指定重要文化財であり、2006年に日本100名城にも選定されました。幻想的な秋の雲海が有名ですが紅葉も美しく、12月1日から1月3日の間のみ入城可能な冬は雪化粧、春は桜のピンク、夏は鮮やかな緑と、季節の移り変わりも楽しむことができます。

 

 

姫路城/兵庫県

姫路城/兵庫県

現存する城の中でも屈指の美を誇る名城・姫路城。世界遺産に登録されている姫路城は、国際的にも美しさを称えられている日本が誇る建造物です。姫路城の始まりは、1346年の鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将・赤松貞範による築城とする説が有力といわれています。1575年には、日本の戦国時代に豊臣秀吉の名参謀として活躍した黒田官兵衛が毛利攻めの拠点にするようにと秀吉に献上した城としても知られています。現在の天守は1609年、江戸時代に入ってから「西国将軍」と称された池田輝政によって建て直されたもの。中世から修復を繰り返されているため、さまざまな時代の石垣を見ることができます。平成5年12月、奈良の法隆寺とともに、日本で初の世界文化遺産となり、世界遺産となった日本のお城は姫路城を含めて5城だけです。シラサギが羽を広げたような優美な姿から「白鷺城」の愛称で親しまれるお城は見るべき価値のある名城と言えるでしょう。

 

 

松本城/長野県

松本城/長野県

周りを美しい山々に囲まれた長野県の松本市。そのシンボルとしてそびえ立つ「松本城」。黒と白のコントラストが日本アルプスの山々に映える見事な景観はまさに圧巻です。そんな松本城は、五重六階の天守が現存している日本最古の城となり、室町時代に造られた深志城が始まりといわれています。戦国時代に武将・武田信玄が信濃侵攻への足がかりのため、その当時の城主である小笠原長時を深志城から追い出し、1582年に織田信長が武田信玄を滅ぼすまでの32年間、この城を治めました。武田氏が滅亡し、織田信長も本能寺の変で斃れる中、小笠原氏が深志城を奪還し再び入城。このとき小笠原氏によって、深志城は松本城と改められました。築城当時のままの姿が残っている歴史的価値のあるお城では、戦いを意識した造りが随所で見ることができます。また、松本城の周辺には、城下町の風情・佇まいを感じられるスポットが多く存在しているので、こちらもぜひ足を運んでみてください。

 

 

備中松山城/岡山県

備中松山城/岡山県

岡山県・高梁の市街地の北にそびえる「臥牛山」。その標高430メートルの頂上付近に建っているのが『備中松山城』です。国の重要文化財で、現存天守を持つ山城としては最も高い所にあります。備中松山城の歴史が始まったのは鎌倉時代、鎌倉幕府から備中国有漢郷の地頭職に任官された秋庭重信が臥牛山に砦を築いたのが始まりとされています。1575年「三本の矢」の逸話で知られる「毛利元就」の孫である毛利輝元が城主になり、備中松山城は毛利氏の東方進出の拠点となりました。備中では織田勢との勢力争いが繰り広げられ、のちの関ヶ原の戦いの後には、備中松山城は徳川幕府の支配下に置かれることとなります。今では、9月下旬から4月初旬には雲海に包まれる幻想的な姿を見ることもでき、「天空の山城」とも形容され親しまれています。城下町として栄えた由緒あるエリアには多くの史跡が残っているので、歴史と文化の香りが残る町並みを歩いてみるのもおすすめです。

 

 

松江城/島根県

松江城/島根県

関ケ原の戦いで功績を挙げた堀尾忠氏が5年をかけ1611年に完成させ、明治時代の廃城令により売却される予定でしたが、地元の豪農家や旧藩士たちが自ら私財を投じて買い戻しました。元は国宝指定を受けていた松江城ですが、法改正により1度外された際も市民と研究者が立ち上がり、奇跡的な発見が認められ、2015年に再指定されました。現存天守12天守の1つで国宝5城でもある貴重な城です。外観の美しさだけでなく、司令塔のような望楼型天守は360度見渡せ、天守内部から建物内の附櫓に向けての鉄砲狭間など、軍事的仕掛けも多数あります。中でも天守の大部分の階段に国産木材で最も軽い桐を使用し、敵の侵入時には引き上げて取り外しできるような階段は全国随一です。通し柱が2階ごとに交互に配置されているのは関ケ原の戦い後の築城ラッシュで長大な柱を入手できなかった時代を反映しているようです。城内に隠された2つのハート探しもぜひ。

 

 

大阪城/大阪府

大阪城/大阪府

1496年、当時大きな権力を持っていた浄土真宗本願寺派の蓮如が現在の場所に大坂(石山)本願寺を建立したことが大坂城の歴史の始まりです。本願寺は織田信長の襲来で始まった石山合戦により全焼しました。跡地に築城された大坂城は豊臣秀吉の本拠地となりますが、大阪夏の陣で落城、徳川秀忠が大坂城の再築に着工し、徳川家光が完成させました。5層8階建ての建築様式で、金箔の虎の飾りを施した黒漆喰の壁や、軒に金箔瓦が連なるなど、存在感も華やかさも圧倒的です。現在の天守は1931年11月に復興されたもので、豊臣時代・徳川時代に続き3代目、両時代の特徴を楽しむことができます。城内にある重要文化財は10ヶ所、城内で最も巨大な桜門桝形巨石の「蛸石」も必見です。春には約3000本の桜が咲く大阪屈指の名所でもあり、リピート必須です。(明治以前では「大坂城」、明治以降は「大阪城」の表記となっています。)

 

 

弘前城/青森県

弘前城/青森県

400年の歴史を誇る「弘前城」は 現存する12天守のうち東北地方唯一のお城です。1603年に弘前藩を創立した津軽為信が築城を計画し、その息子津軽信枚が1611年に5重6階の立派な天守を持つ城を完成させました。津軽地方の政治経済の中心で江戸時代は歴代津軽城主の居城でした。1627年の落雷により5層6階の天守、本丸御殿を焼失し200年近く天守のない時代が続きました。1811年に完成した3層「御三階櫓(ごさんかいやぐら)」の天守や「辰巳櫓・丑寅櫓・未申櫓」、「三の丸追手門・三の丸東門・二の丸南内門・二の丸東内門・四の丸亀甲門」が国の重要文化財とされています。現在は総面積49万2000平方メートルの「弘前公園」に公園にたくさんの人が訪れています。桜の名所として有名で春には約50種2600本の咲き誇る「弘前さくらまつり」で賑わいます。天守閣と四季折々の美しい自然は必見です。

 

 

熊本城/熊本県

熊本城/熊本県

「熊本城」は日本三大名城のひとつ。1467年頃(応仁年間)に九州の豪族菊池氏の一族、出口秀信が築いた「千葉城」から始まり、後に戦国武将鹿子木親員氏が千葉城に入りましたが狭い為、茶臼山の西南隈の平陵に新しく「隈本城」を築城しました。天正15年(1587)には豊臣秀吉の九州討伐により城を越中国領主佐々成政に与えましたが、治政を誤り秀吉の命で切腹。天正16年(1588)次の領主加藤清正に城は明け渡されました。清正は、茶臼山を中心に千葉城・隈本城を含む形で築城を開始し周囲5.3km、面積は98万平方メートルにも及ぶ広大な近世城郭「熊本城」を誕生させました。敵の侵入を防ぐ強固な急勾配の石垣「忍び返し」や重要文化財に指定されている「宇土櫓」は明治時代初期の西南戦争の戦火も逃れた建物は築城の名手清正の優れた技術の現れです。築城400年を記念して復元された「本丸御殿」も魅力的に生まれ変わりました。現在に至るまでの熊本城の姿をお楽しみください。

 

 

小田原城/神奈川県

小田原城/神奈川県

「小田原城」は国の史跡で日本100名城に選ばれています。歴史は古く、戦国武将大森氏頼により1454年頃築かれたと考えられています。後に北条早雲に奪われた小田原城は1500年頃に戦国大名北条氏の居城となりました。四代北条氏政・五代氏直は豊臣秀吉軍の来攻に備えて城や城下町の周囲を整備構築し総延長9kmにも及ぶ小田原城総構を出現させ日本最大の中世城郭に発展。関東支配の拠点となりました。1590年に秀吉の小田原攻めにより約100年の北条五代の時代は終わり、武将大久保忠世氏が近世城郭へ改修。1630年代、小田原藩主稲葉氏によって再整備されました。明治時代に廃城となり大正時代の関東大震災で全壊しましたが昭和9年に隅櫓(すみやぐら)が再建され、昭和35年に天守閣が復興されました。現在、貴重な文化的遺産を親しむことができるスポットとなっています。みどころは天守、石垣、水堀、銅門、常盤木門、総構。小田原のランドマークタワーで町の歴史を知ることができます。

 

 

まとめ

「日本のお城」10選いかがでしたか?日本各地のお城はどれもその地域を代表する人気観光スポットになっています。最近では男性ばかりでなく、若い女性の間でも歴史がブームになっており、中に入るのに数時間待ち、なんて城もあるほど。趣を今に伝える城郭に触れたり、御朱印ならぬ御城印が登場するなど、新しい楽しみ方も増えています。本記事を参考に、あなたのお気に入りのお城をぜひ見つけて、実際に訪れてみてはいかがでしょうか。

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